TEST 第0回イントロ
第0回イントロ|薬剤師とヨギーが「40代以降のからだ」を語る理由
登場人物
安藤香織(香織):薬剤師
平岡充乃介(シュウノスケ):ヨギー
はじめに
シュウノスケ:
薬剤師の香織ちゃんと、ヨギーの平岡充乃介がお送りする音声メルマガ、第0回のイントロです。
今回、僕たちは新しくメンバーシップを始めようと考えています。二人で何かをするのは、意外にも今回が初めてなんですよね。
香織:
そうですね。初コラボですね。
シュウノスケ:
僕が言うのも少しおこがましいのですが、僕たちはバックグラウンドが、ある意味では似ているような気がしています。
僕はヨガやインド哲学を学びながら、それらを現代科学とどのように組み合わせ、現代人の生活に応用できるかを考えてきました。
一方の香織ちゃんは、西洋医学の側から身体を学んできたんですよね。
香織:
どっぷり西洋医学側ですね。
父が形成外科医だったので、生まれたときから薬に囲まれて育ってきました。
薬を知ったからこそ、薬の限界に気づいた
シュウノスケ:
ただ、薬剤師だからといって、薬を100%信頼し、すべてを薬に頼っているわけではないんですよね。
香織:
そうですね。
薬にできることと、できないことが分かったときは、とてもショックでした。
私は、薬を使えば病気は治るものだと思っていたんです。でも、薬剤師になってから、実際にはそうではないことに気づきました。
「私は何のために、これまで勉強してきたんだろう」と感じましたし、薬以外の方法で身体を回復させるにはどうしたらよいのか、薬だけに頼らず健康を維持するには何ができるのかを、20年以上模索してきました。
シュウノスケ:
香織ちゃんは、自分の身体でもいろいろなことを試していますよね。
香織:
不調が出ると、「これを試せる」と思ってしまうところがあります。
やけどをしたときにも、どの方法が一番治りやすいのか、経過を観察しながら試してみたりします。少しドキドキしながら、自分の身体で実践していますね。
30代半ばで訪れた、大きな転機
シュウノスケ:
僕は現在33歳で、今年34歳になります。
これから30代半ば、後半、そして40代に入っていきます。40代という一つの区切りを前にして、少し戦々恐々としているところがあります。
30代、40代、そして50代を過ごしてきた香織先輩に、これからどう過ごしていけばよいのかを聞きたいんです。
香織ちゃんは、30代や40代で身体的に大変だった時期はありましたか。
香織:
40代には、それほど大きな不調はありませんでした。更年期も、特に目立った症状はなく過ごしました。
ただ、一番大きかったのは30代半ばです。35歳頃に、がんが見つかりました。
そのとき、「これまでの生き方が、この身体の状態につながったのだとしたら、生き方を根本から変えなければならない」と思ったんです。
それまでにも、薬以外の方法や自然療法と呼ばれるものをいろいろ試していました。でも、食べ物だけではなく、ストレスや自分の考え方の癖まで含めて、一度すべてを見直すことにしました。
「世界は優しくない」と思っていた
香織:
当時の私は、世界は優しくないと思っていました。
もっと若い頃には、「人はみんな私のことが嫌いだ」と思っていたんです。
愛されない世界の中で、自分の身をどう守ればよいのか。ずっと、そういう姿勢で生きていました。
周囲の人から何かを言われても、悪い意味に受け取り、自分を守るために攻撃し返そうとしていました。
そんな私に、妹が言ったんです。
「お姉ちゃんは、周りにいる人をみんな敵だと思っているよね。私たちはみんな、お姉ちゃんを助けたいんだよ。どうして助けさせてくれないの?」
その言葉を聞いて、初めて気づきました。
私は、みんなが私を嫌っていると思い込んでいた。でも、本当は、私のことを一番嫌っていたのは私自身だったんです。
シュウノスケ:
今の香織ちゃんからは想像できませんね。歩くジャックナイフというか、ずっと尖っていたんですね。
香織:
ハリネズミのような感じです。
近づけば傷つけられると思って、ずっと針を立てていた。でも、周りの人たちは敵ではありませんでした。
家族も愛情表現が上手ではなかったけれど、振り返ってみれば、あれも愛情の裏返しだったのだと思います。
そのことに気づいてから、生き方が大きく変わりました。
思考が変わると、感情と身体も変わる
シュウノスケ:
思考が変わることで、身体にも変化が起こるのでしょうか。
香織:
起こると思います。
思考と感情は、とても密接に結びついています。そして、感情と身体も連動しています。
考え方が変わると感情が変わり、感情が変わると身体にも変化が起こる。私自身も、治療や生活の見直しとともに、身体の状態が大きく変わる経験をしました。
生きるためには、これまでの生き方を変えるしかない。崖っぷちに立ったからこそ、変わることができたのかもしれません。
シュウノスケ:
30代半ばより前と、それ以降では、生き方がまったく違うのですね。
香織:
全然違うと思います。
それまでは「良い母親であろう」「良い娘であろう」「世間から見て良い人であろう」という考えに、とても縛られていました。
今は、社会との調和を保ちながら、どうすれば自分自身を自由にできるのかを考えるようになりました。
年齢の変化を「衰え」だけで捉えない
香織:
東洋医学には、女性は7年ごと、男性は8年ごとに身体の節目を迎えるという考え方があります。
女性の場合は28歳頃に身体が充実し、その後、35歳、42歳、49歳と段階を上っていきます。男性の場合は8年ごとなので、32歳、40歳などが節目になります。
節目では、いろいろな試練や変化が起こるかもしれません。
でも、それを単なる衰えとしてネガティブに考えるのではなく、「新しいステージに上がる」と捉えて備えておけばよいと思います。
シュウノスケ:
香織ちゃんが30代半ばで生き方を変えたことは、その後の40代の過ごしやすさにも関係しているのでしょうか。
香織:
それは大きいと思います。
女性の場合、一般に閉経の前後約5年間、合計約10年間が更年期と呼ばれます。
その時期に不調が出る人もいますが、全員が強い症状を経験するわけではありません。「気づいたら終わっていた」という人も、実際には多いのだと思います。
ただ、つらくない人はあまり声を上げません。つらい人の体験が表に出やすいため、更年期は必ずつらいものだという印象が強くなっている面もあると思います。
睡眠、自律神経、代謝、ストレス、普段の生活習慣など、さまざまな要因が重なって症状につながります。一つの原因だけで説明することはできません。
年齢とともに「意識して身体を使う」必要が出てくる
シュウノスケ:
20代、30代、40代、そして50代と、身体の感じ方は変わりましたか。
香織:
変わりました。
一言で表すなら、「神経が身体の隅々まで行き届いているかどうか」という感覚です。
若い頃よりも、意識して身体を使わなければ、思ったように動かなくなります。
生まれたばかりの赤ちゃんは、自分の意思と運動がまだ結びついていません。自分の手を発見したり、物を口に入れたりしながら、感覚と運動を少しずつ結びつけていきます。
文字を書くときも、最初は線がうまく引けませんが、練習によって意思と神経が連動し、滑らかに書けるようになります。
しかし、年齢を重ねると、その連動が少しずつ弱くなっていきます。頭では前に進んでいるつもりなのに、脚がついてこない。運動会で転んでしまうお父さんのような状態が、本当に起こるんです。
だからこそ、座学で身体について知るだけでは足りません。実際に身体を動かす必要があります。
ヨガマットの外で、身体を試す
シュウノスケ:
僕も最近、自分の身体を使ったフィールドテストを始めています。
ここ10年以上、ヨガを学び、実践してきました。ただ、実践の多くは、整った室内環境やヨガマットの上で行われていました。
でも、日常生活はヨガマットの上だけで行われるものではありません。
「スタジオの中でできることが、本当に実生活でも役に立つのだろうか」と考えるようになり、最近は山や海に出かけています。
自然の中で感覚を研ぎ澄ませながら動くことが、これからはますます大切になるのではないかと思っています。
香織:
子どもの頃は、とにかく身体を使って遊びますよね。
学生の間は体育の授業があります。でも、大人になると、日常的に行う運動は歩くことくらいになってしまいます。
大人の歩行は、子どもの頃の歩行とも違います。
音楽を聴きながら、スマートフォンを見ながら、別のことを考えながら歩いている。歩くことそのものに意識が向いていません。
その状態で身体に偏った癖がつき、長い距離を歩くと、膝や腰などの関節を痛めてしまうことがあります。
身体を動かすときに、どこに重心を置けばよいのか。どこが一番心地よいのか。自分で感じながら探すことが大切だと思います。
自分の身体に対する「勘違い」を減らしたい
シュウノスケ:
僕が日々、お客様と一対一で向き合っていて感じるのは、自分の身体について勘違いしている人がとても多いということです。
例えば、本当はそれほど身体が硬くないのに、「自分は身体が硬い」と10年、20年信じ続けている人がいます。
自分の身体に向き合う時間や機会、そして適切な情報があれば、もっと自分の身体と仲良くなれるのではないでしょうか。
身体との関係が変われば、仕事も趣味も、生活全体がもっと楽しくなると思います。
そのときに頭に浮かんだのが、薬と身体の専門家であり、自ら長年実践を続けてきた香織ちゃんでした。
香織:
私も20代から約30年間、さまざまなことを実践してきました。
その中で分かったことや気づいたことを、皆さんに共有していけたらと思っています。
これから二人で扱っていくこと
シュウノスケ:
このメンバーシップでは、大きなテーマとして「40代以降の身体をどう整えるか」を扱っていきます。
疲れが抜けない。
眠りが浅い。
集中力が続かない。
感情が乱れやすい。
こうした変化を、単に「年齢だから」「根性が足りないから」と片づけるのではなく、身体の仕組みや思考の変化から見ていく時間にしたいと思っています。
香織:
私とシュウノスケくん、それぞれが持っている情報や経験がぶつかることで、新しい化学反応が起きたらよいですね。
「こういう見方もできるんだ」「こんなことも試せるんだ」という気づきを、たくさん届けていきたいと思います。
シュウノスケ:
僕も楽しみにしています。
それでは、また次回の配信でお会いしましょう。ありがとうございました。
※本編で語られている病気や更年期に関する内容には、出演者個人の経験や見解が含まれています。特定の治療法の効果や、思考と病気の直接的な因果関係を示すものではありません。診断や治療については、医師などの医療専門職にご相談ください。